ガンマ分布（カイ2乗分布）の描画
Visual C++/CLRプログラム例
ガンマ分布（gamma distribution）の描画プログラムDrawGamma.exeを作成した。カイ2乗分布（chi-square distribution）は、ガンマ分布の特別な場合である。
ガンマ分布は次式
で与えられる。ただし、
である。
このとき、平均値、分散、モードは次式で与えられる。
プログラムDrawGamma.exeは.NET Framework 3.5 対応であるが、このプログラムをクリックして実行すると、まず図１のフォームが表示される。
図１
パラメタ
と
の値を「Alpha =」と「Beta =」の下のテキストボックス、描画範囲を「min_x =」と「max_x =」の下のテキストボックスに設定して、「Draw」ボタンをクリックすると図２のように描画される。
図２
図２の描画画面においてパラメタおよび描画範囲の再設定後、「Draw」ボタンをクリックすると、設定した値で再描画が行われる。
描画画面は、「Save」ボタンのクリックでファイルに保存することができる。
関数の描画は、以下のコードで行っている。
array<Point>
^ pnt = gcnew array<Point>(1000);
for (int i = 0; i < 1000; i++)
pnt[i] = Point( xpos((i + 1) / 1000.0),
ypos(gamma(minX
+ (i + 1) * (maxX - minX) / 1000.0) / maxV) );
g->DrawLines( pn, pnt );
まず、CLI配列pntに関数のグラフを1000個の値で分割した点を設定して、DrawLines関数によって描画している。
プログラムのソースコードなどを圧縮ファイルとしてまとめた。この圧縮ファイルDrawGamma.zipは、ファイル名をマウスの右ボタンでクリックしてダウンロードすることができる。ダウンロードした圧縮ファイルは、名前をマウスの右ボタンでクリックすると表示されるメニュから「解凍」あるいは「展開」などを選んで解凍することができる。解凍したファイルはVisual C++2008で開くことができる。
ガンマ分布（式（１））のパラメータを
とおいたとき、分布（１）は自由度
のカイ2乗分布（chi-square distribution）と呼ばれる。このとき、式（１）は
となる。すなわち、自由度
のカイ2乗分布とは、式（２）で与えられる分布である。
なお、Visual C++/CLRプログラミングの解説書として＜岡本安晴「大学生のための心理学VC++プログラミング入門」勁草書房＞を用意した。
参考文献
Gelman, A., Carlin, J. B., Stern, H. S. and Rubin, D. B. (1995). Bayesian Data Analysis. Chapman & Hall.